最上川の荒砥から左沢間のおよそ25kmは、古くから“五百川峡谷(いもがわきょうこく)”と呼ばれてきました。最上川の中で唯一ここだけが連続する“瀬”を持っていますが、その流れは特異な水質浄化力を持ち、上流部で汚れた水を回復させ、常に最上川の中で最もきれいな水質を保っています。
ここは、かつての最上川舟運にとって最大の難所でした。江戸時代には、米沢藩が峡谷全体を掘削し通船を可能にした革命的な歴史があり、日本最長といわれるその舟道遺構が峡谷全体に残っています。
昭和40年頃までは、瀬を利用した簗漁(やなりょう)が盛んに行われ、その数は最上川で一番を誇っていました。現在は、峡谷の新鮮で豊富な苔が育てる“巨鮎”を求めた友釣り愛好者たちの人気スポットとなっています。
また、断崖の自然美と激しい流れは、カヌー愛好者たちにとって絶好の場所となっており、その優れた自然は、町の中心部でありながら鳥など生き物たちのサンクチュアリになっていることも確認されました。
さらに、最上川にはじめて架橋されたのが「明鏡橋」ですが、五代目のコンクリートアーチ橋はデザインや土木技術が認められ選奨土木遺産に指定されています。
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2009.04.05:朝日町エコミュージアム協会