椹平の棚田は、平成11年(1999)農林水産大臣が、棚田の持つ多面性を評価しその維持保全を図ることをことを目的として全国から募集した「日本の棚田100選」の認定を受けました。
面積はおよそ14ha。およそ190枚の水田を有します。東側には最上川の悠々とした流れが、眼下100mに見られ、北川にはひめさゆりの群生地で知られる一本松公園があります。また、最上川の五百川橋や周辺の山々、能中集落との調和のとれた風景は日本の農村の原風景そのものです。
水は、八ッ沼の西側奥を流れる油子沢から取水し、トンネル2本と水路により、いったん春日沼に水をため、そこから椹平まで隧道で水を通し水田にしました。現在は水量の安定を図るため、最上川からも取水しております。
椹平は戦後までは田畑でした。当時の日本は食糧難で、国は食料増産を国策としておりました。そんな中、昭和16年椹平と元能中の畑地を開墾する計画が起こり、三中地区土地改良区をつくり開田工事に入りました。現在のような建設機械はないため工事は大変でした。また、当時の国策で大変なことなので、小学生も工事を手伝いました。
(記/宮本建一)
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