木のうろなどから、収穫してきた山蜂(ニホンミツバチ)の巣は、手でしぼったんだ。布で袋を作ってハチミツの入った巣を粉々にぶっかいで入れて、ぎゅーっとしぼんなよ。これが一番しぼりでいい蜜だ。そして二番絞りは、袋さ残ったのを鍋に少し水をいれて煮るんだ。巣の蜜ろうを溶かして浮き上がらせるんだ。冷めると固まったら取り除くのだけど、それは水が入った薄いハチミツだから、早く飲まんなねがった。料理に使ったりもした。今でもハチミツしぼりなんて採蜜のことを呼ぶのはそのなごりだべな。
お話 : 安藤チヨミさん
取材 : 平成6年(1994)
2009.04.08:朝日町エコミュージアム協会