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高田のブナ林

2010/12/28 22:34/高田のブナ林
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お話 / 佐竹啓次 氏(高田区長)

■高田地区について
 高田は、標高300m。15戸の人口は39人。60歳以上の方が多い集落。いまだに五つの蔵も残っている。立派な石垣も素晴らしいよ。
 みんなで力を合わせて元気にやりましょうということで、数年前から「ブナ、メダカ、ホタル」を柱に頑張っている。手作りの案内看板もあちこちに立ててあるが、これは10年前に引っ越していらした岩崎孝彦さんにお願いして作って貰ったんだ。岩崎さんは絵も堪能な方だ。なかなか洒落た看板で、すごく評判がいい。高田地区のいいとこは、良いものはすぐ取り入れるところ。欲張りって言われるかな。

■ブナ
「ブナ」は250年も生きる木だそうだ。高田地区のブナ林は、戦時中の昭和19年に飛行機の材料として国に供出するために、原生林を伐採し、それから育った森だ。樹齢は65 年くらいだから、人間の歳になおすと、25、6歳くらいの若者だね。推定で400本ほどある。
 以前は「ブナ」をわざわざ見ようという考えはなかった。しかし、このブナ林は宮宿から6kmのとても身近な場所にある。3年前から山形県の「みどり環境税」を利用して、ブナ林の美しさを身近に知っていただけるように力を入れてきた。
その一つが、一周りおよそ3.5kmある手作りの探索コース。なるべく人工的にならないように整備し、一部は獣道も利用する事によって、
人が頻繁に手入れをしなくても良いように考えた。途中には、棚田や30ヘクタールの地区所有の杉林、ヤマナシの大木、炭焼き跡、伝説が残る修験者の道も通る。展望台は2つ整備した。東展望台からは宮宿を一望でき、西展望台からはAsahi自然観を手前に朝日連峰の大パノラマを手にとるように見る事ができる。
 恒例になった「ブナの森探索会」ではそれらを説明しながら区の皆さんと案内している。3回目の今年は雨にもかかわらず35人の参加があった。ブナの木肌につけられた熊の爪痕を見せたら、大人は怖がっていたが子供たちはとても喜んで見ていた。参加者の中には、「マイナスイオンを感じ、胃の病気が良くなったみたいだ」と、うれしい感想を話してくださった方もいる。
 来て下さった方から喜ばれると、自分たちの力にもなる。今の高田地区の生きがいでもあるんだ。
(2010年7月取材 逸見なぎさ)

佐竹啓次さんプロフィール

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高田ブナ林探索会の様子(PC)
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※大黒様写真/撮影 萩原尚季さん(コロン)
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